治療例 5: 開咬 [17歳 女性]
治療例 5: 開咬 [17歳 女性]
上下の歯が噛み合ないことが気になり来院されました。このような歯列不正を開咬といいます。開咬の原因は多岐にわたり、この写真のように舌を前方に突出させる癖(舌癖)がその代表的な原因となります。また骨格の不正や顎関節に障害がある場合、口呼吸を伴う気道疾患などが原因となる場合もあり、開咬の治療にあたってはその原因を精査したうえで、治療方針をたてることが治療後の再発を防ぐためにもとても重要になります。
この例では、広範囲に及ぶ開咬が見られ、左右の臼歯のかみ合わせも不安定な状態で、咀嚼機能不全や発音が不明瞭などの症状も見られました。
治療前 | 治療後 |
治療にあたっては、舌癖改善の筋機能療法、正しい嚥下機能の回復をはかるトレーニングを併用しながら、エッジワイズ装置を使用し非抜歯にて開咬の改善を行いました。治療期間は2年5ヶ月。 治療後にも後戻りを防止するために、正しい嚥下や舌の機能訓練を継続して行うこととしました。
矯正治療費: 80万円 矯正治療に伴う一般的なリスクと副作用:舌を出して飲み込む癖(舌習癖)などが原因で生じた開咬の症例では、癖を治すトレーニングが必要となります。トレーニングが不足していると、治療後の再発の原因になることがあります。ブラッシングが十分でないと、むし歯や歯周病の心配があります。まれに歯根吸収を生じることがあります。治療後の保定装置の使用が足りないと後戻りを生じることがあります。